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不足薬探しに10件以上の電話!ファルマーケット薬剤師が語る在庫エピソード

公開日:2023年01月13日
ファルマーケットの薬剤師が、薬局勤務時代の在庫に関する思い出を話す座談会を開催しました。欠品対応の大変だった話や、驚きの高額廃棄エピソードをご紹介いたします。

Pharmarketは9名という小さな組織。そのうちの1/3が実は薬剤師です。

3人とも、調剤薬局・ドラッグストアでの現場経験を経て、Pharmarketへ入社しました。

会社が違えば在庫管理の運用やルールも様々。ということは、我々の経験談が薬局の皆さんやファルマーケットのサービスへ、プラスに働くのではないか

そんな話が盛り上がり、社内の薬剤師で「在庫管理と廃棄にまつわる思い出を語る会」をひらきました。

今回は、座談会の内容と、ファルマーケットを支える薬剤師はどんな人物なのか、併せてご紹介いたします。

ファルマーケットの薬剤師たち

村松:

改めて自己紹介というのもちょっと恥ずかしい気がしますけど、今日は昔の思い出を深掘りしていく会なので、どんな薬局で何をしてきたのか、現在はファルマーケットで何を担当しているのか、教えてください。まずは、一番現場の記憶が新しい福本くんから!

福本:

お、いきなりですか!

僕は新卒で大手ドラッグストアに入社し、管理薬剤師やラウンダーとして関東圏内の十数店舗を経験させていただきました。

もともと数字を追うことが好きだったんですが、中でも廃棄金額はそのまま利益に直結する金額ということもあって、日々の在庫管理で減らせるように試行錯誤していましたね。

ドラッグストア時代は、自身の所属する店舗やエリアの垣根を超えた社内プロジェクトを立ち上げた経験もあり、今度は企業やグループの枠に縛られない立場から薬剤師の業務を効率化したいと思いファルマーケットに参画しました。

現在は、皆さまに医薬品をお送りいただく倉庫の管理薬剤師として、主に医薬品の品質管理を担うとともに、薬局業界全体に対する課題解決に取り組んでいます。

福本尚之:Pharmarketの管理薬剤師。医薬品の品質管理や倉庫内の運用を担当。

それでは続いて、木原さん、お願いします。

木原:

私も福本さんと同じく、新卒で調剤併設ドラッグストアに就職しました。ベテラン薬剤師が多い店舗に長期間在籍し、地域の患者さんとも仲良くなりながら、のびのび働いていました。

お二人と違って、恥ずかしながら当時の私は、店舗の売上や数値面は全く意識していませんでした。

ご縁あって6年前ほど前にファルマーケットに転職し、医薬品管理や新規営業、システム開発や経理事務など、様々な領域を経験させていただきました。

現在は会員薬局様のサポートや企画等をメインに担当しています。

木原有里彩:薬剤師。PharmarketのCS・マーケティング領域を担当。

じゃあ、最後は村松さんですね。

村松:

自分は5~6店舗の小規模チェーン、30店舗前後の中規模チェーン、数百店舗を越える大手チェーンの3社を経験しました。

ラウンダー、管理薬剤師、マネージャーの役割を任せてもらい、新規店舗の開発やクリニックとの関係性構築、シフト管理、事務・薬剤師採用、レセコン導入など、振返るとけっこう幅広く薬局を味わってきたなと我ながら感じます(笑)

村松友憲:薬剤師。Pharmarketのマネージャー

ファルマーケットは創業直後に入社し、現在はマネージャーとして色んなプロジェクトに足を突っ込んでいます。最近だと、ビールのKIRINさんが立ち上げた医薬品物流の新規事業を一緒にお手伝いしています。

※Pharmarketとキリンの協業秘話はコチラ

店間移動は思いやりを添えて。在庫管理と店間移動の思い出

村松:

二人の薬局時代で、在庫管理にまつわる大変だったエピソードは、どんなことがありました?

木原:

一番大変だったのは、在庫の欠品対応でした。私が配属された店舗は、商店街にある面受けの薬局で、買い物ついでに、複数の処方箋をまとめて持ってきてくださる患者さんが多かった。処方箋の受付割合は、最も近いクリニックでも2割程度、残り8割は様々な病院からの処方箋でした。なので、在庫が無いことがとても多かった

店舗で最年少ということもあり、不足薬を近隣から集める役目をしていました。1つの不足薬に対して多い時には10件以上電話をかけ、自転車を飛ばして受け取りに行き、薬局へ戻ってまた次の在庫を探し回る、なんてこともめずらしくありませんでした。急配してくれていた卸さんにも頭が上がらなかったですね。

福本:

欠品対応は大変ですよね。「今日中に欲しい」と要望された薬が近くの店舗に全然なくて、探すエリアをどんどん広げていった結果、3つ隣の市まで車で往復3時間かけて取りに行きました。あれが最もきつかったです・・・。

私は新卒のタイミングが流通規制問題の真っただ中でしたので、欠品との戦いでしたね(笑)

村松:

いくら上手に在庫管理をしても、欠品は避けられないですもんね。不動在庫に対しては、どんな対応をしてました?

福本:

めちゃくちゃ店間移動してました。数百店舗を超える大手のドラッグストアだったので、自店舗の不動在庫を渡す先は大体見つかりました。逆に、他店舗からの引き取りも積極的に行い、月の仕入れのうち1/5を店間移動でまかなってました。

本部から在庫回転日数の数値目標もありましたが、処方箋枚数とか面・門前の違いなど薬局ごとの違いで、運用ルールや目標金額を均質化することに難しさを感じていたんですね。

管理者によって、会社全体の不動在庫を無くすという視点に違いもあり、ルールで縛るのも限界があると。

なので、自分から率先して他店舗を巻き込んでいました。ある店舗の発注方法や在庫管理に関する好事例を教えてもらい、その内容を他の店舗へ共有して不動在庫削減のキッカケにしてもらう。自店舗の在庫はモチロンですが、会社全体として不動在庫の適正化につながるように意識していました。

木原:

受取先を探すの大変じゃなかったですか?

私の薬局は毎月棚卸をしていて、月初に必ず店間移動をする運用でした。受取依頼を送るんですけどなかなか返事がこなく、他の店舗で引受先が決まった後に、最初の店舗から引取りOKの連絡がきたり。

機械的に引受先へ在庫を送れたら楽なんですが、複数の引受先と相談を重ねなければならず、調整するのが大変でした。

あと、医薬品の発送方法も店舗ごとに性格がでますよね。すべてのシートをプチプチに巻いて箱を輪ゴム止めするタイプもあれば、緩衝材もなく医薬品だけがポロっと入れてあるところもある。

相手ありきの店間移動だと思うので、今後のやり取りをスムーズにするためにも、医薬品だけでなく相手店舗への思いやりもセットで送ることが重要かなと思いました。

村松さんは何か思い出とかありますか?

村松:

ラウンダーとして色んな店舗を回っていた時代、不動在庫を別店舗へ持っていくのが、地味にきつかった記憶がありますね。

錠剤なら別にいいんですけど、エンシュアとか湿布のように重たい医薬品だと、かさばるし重いし、、、嫌でした(笑)

あと、新規開業した店舗の在庫を管理していたときに、開局当初はなかなか黒字化できず、キャッシュフローの観点から在庫回転率をめちゃくちゃ意識してたことは思い出深いです。

予算上のキャッシュとにらめっこしつつ、患者さんに不利益がでないラインを攻めながら在庫を絞る日々でした。

冷所の管理不備で数百万円分が廃棄に!記憶に残る廃棄エピソード

村松:

あと在庫にまつわるエピソードで、数百万単位の廃棄を目の当たりにしたのは心に刻まれましたね。

5店舗の小規模チェーン薬局に勤めていたとき、ある店舗が閉局になったんですよ。残りの店舗で使える薬を振り分けましたが、結果として300~400万円の医薬品はどの店舗でも使えず、最終的には廃棄となりました。

その当時はファルマーケットのようなWeb上での二次流通サービスも無く、薬剤師会などを活用した地域での不動処理にも限界があり、ホントもったいなかったですね。

木原:

高額の廃棄で覚えてるのは、C型肝炎薬ですね。

一時期、C型肝炎の治療薬がどんどん発売されたじゃないですか。私が現場にいたときはスンベプラとダクルインザが流行っていた時期なんですけど、服用が終わると4錠とかの端数が出てしまって。

まだ処方が続いている店舗もあったのですが、さすがに4錠の端数は引き取ってもらえず、なくなく廃棄したのを覚えています。あの年だけは急激に廃棄額が増えてしまいました。

福本:

変わり種かもしれませんが、冷所品がダメになり1発で数百万の廃棄が出た店舗は、年に数件ありました。インスリン系の高額薬剤をすべて捨てなきゃいけないという・・・。

理由は、冷蔵庫の扉が開いてたか、コンセントが抜けていたかのどちらかが原因でした。ふだんの管理を怠ると廃棄に繋がるという反面教師として、冷蔵庫の温度は毎日チェックするようにしました。

後は、一包化を作っているときに錠剤が分包機に詰まり、砕け散ってしまいすべて廃棄になったなんていうこともありましたね。

村松:

機械トラブルは致し方ないものだけど、すべて廃棄になるのは切ないですね。。

調剤の工程でどうしても発生する廃棄も含め、避けられない廃棄はしょうがない。でも、在庫管理の適正化や、冷所の例を防ぐような管理体制の徹底など、自助努力で避けられる廃棄は極力回避したいものですね。

在庫管理や廃棄にまつわるエピソードを伺い、世の中の医薬品廃棄をゼロにするためファルマーケットをもっと改善していかなきゃなと、改めて感じました。

ということで、お時間もいっぱいになりましたので、今日はお開きにしたいと思います。今日はありがとうございました!

木原・福本:

ありがとうございました!

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