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薬価改定直前。在庫管理にどう向き合うか【セミナーレポート】

公開日:2023年03月15日
2023年度の薬価改定に備えて、医薬品の在庫数や使用期限を確認しながら、在庫調整をしはじめている薬局関係者の方々も多いかと思います。 そこで株式会社カケハシは薬価改定の告示直後である2023年3月7日、医療品二次流通サービスを展開する株式会社Pharmarketのメンバー3人が対談形式でお伝えするセミナーを開催しました。在庫管理の方法や売却タイミング、廃棄・ロスといった損失にどう対応するか、詳しく掘り下げていきました。 今回は本セミナーについて、トピックの一部をまとめてお伝えします。

※こちらの記事はカケハシ社の記事を転載しています。実際の記事はコチラ

セミナー全体はオンデマンド配信中。以下から配信ページを確認できます。(配信は2023年8月31日まで)

https://musubi.kakehashi.life/event/ondemand-20230307

スピーカー紹介

髙山 仁(たかやま  じん)CEO

デジタルマーケティング企業、株式会社セプテーニにて10年間ネット広告事業の企画営業に従事。その後、薬剤師の妻の影響もあり「薬局 × IT」をテーマに、2014年に株式会社Pharmarketを設立。創業時から一貫して薬局支援をミッションに掲げ、今期で10期目を迎える。

阿部 紘樹(あべ  ひろき)COO

コンサルティングファームのPwC、シンガポール系ベンチャーキャピタルなどを経て、新規事業立ち上げを経験。業務の傍ら一橋大学大学院に通い2020年にMBA取得。2021年にカケハシに入社しPharmarketに参画。

福本 尚之(ふくもと  なおゆき)管理薬剤師

2019年、大手ドラッグストアへ新卒入社。管理薬剤師として従事する傍ら、全店舗での指導加算UPを掲げたツール開発、エリア全体の廃棄削減に向けた店舗間移動プロジェクト立ち上げを行う。2022年よりPharmarketに入社し、現在は物流センターの管理薬剤師として、法律に基づいた医薬品の取り扱い、品質管理を担当する。

テーマ(1)不動在庫、売却すべきか?持っておくべきか?

髙山:

薬価改定の告示直後の本日は、医療品二次流通サービスを展開するPharmarketメンバーで、アパレル企業の在庫管理に携わってきた阿部、半年前まで薬局現場に立っていた管理薬剤師の福本とわたしの3人で、在庫管理の対応について三つのテーマでお伝えします

テーマの一つ目は「不動在庫、売却すべきか、持っておくべきか?」。このテーマ、なかなか悩ましいですよね。「患者さんもう来ないだろうと思って売却したら、次の日に処方箋が」、また逆もしかりで、きっと来局すると信じていたのに結局来なくて泣く泣く廃棄になることもありますよね。

福本:

よくありますよね。私の前職では店舗数が多いチェーンだったので、不動在庫は店間移動で、引受先を探して譲渡することが多かったですが、移動を判断するのも悩ましかったです。ドラッグストアですので面受けということもあって、正直、予測が難しくて。ただ、欠品で患者さんを困らせてしまう、それでリピートが減ってしまうことを考えると、持っておいて来局の可能性にかける!というか。

阿部:

なるほど。欠品して顧客が離反する、つまり患者さんが離れてしまうほうが損失が大きいという考えですね。ちなみに離反されて失う利益と、廃棄で失う利益を比較して判断する、といったことはありましたか?

福本:

いえいえ、あくまでも感覚値ですし、そもそも患者さんファーストで考えて「欠品がいやだ」という考えに至っていました。ただ一方で、廃棄に対する問題意識もありましたよ。

髙山:

当たり前ですが、患者さんに調剤すれば、薬価差益としてプラスの利益ですが、売却してしまったら赤字が確定してしまいますからね。阿部さんは売るべきか、残すべきかでいうとどうですか?

阿部:

「残りの期限と過去の調剤履歴とのバランスをみて考える」「売るべきものは売る、残すものは残す」と考えるべきだと思います。例えるならば株式の売買のように、です。いわゆる「損切りルール」に近いのかと思います。

明確なルールがあれば迷わないですし、現場も動きやすいです。ただこれも株式と同じで、ルールがあっても損得を100%保証できるわけではないですから、なかなか難しいですよね。

テーマ(2)損切りルール? ~ 他業種から学ぶ在庫評価

髙山:

ここからは先ほど阿部さんが言っていた、売るべきものと残すべきものを考える、「損切りルール」について掘り下げていきたいです。

阿部:

ここでは前職のアパレル業界の在庫評価を取り上げて説明します。アパレル業界では「在庫評価額」という考え方が重要で、「今の在庫は本当はいくらの価値があるのか」をつねに数値化していました。視聴されているみなさんも、服を買うときに50%オフのようなタグをご覧になったことがあると思いますが、あれがまさに在庫評価額のイメージに近いですね。あれは50%オフしなければ売れなくなった、つまり半分の売上しか作る力がなくなった在庫なのです。

アパレル業界では、過去の実績から「どれくらい期間が経つと、在庫価値はいくらになる」というルールをあらかじめ決めて、会計にも販売方法にもそれを反映しています。アパレルの原価率って30%くらいなので、1年半もすると原価よりも在庫評価額は下がってしまうんですよ。ここからはもう「叩き売り」状態ですね。

髙山:

なるほど、別業界ではそんな考え方をするのですね。福本さん、聞いていてどうですか?

福本:

面白いですね。薬局だと薬価があるので、値引きセールみたいな概念は当然ありませんし、いくらなら売れるか?売り切れるのか?という視点自体が新鮮です。この、時価のような在庫評価の方法って理想的ではありますが、一方で、いくらなら売れるかを常に予想しないといけないですよね。

阿部:

「なんでこんな面倒なことをするの?」と思われるかもしれませんが、これは計画的に経営をするためなのです。常に在庫の価値を正しく把握して経営をするために、在庫評価という考え方があるのです。

髙山:

確かにたくさん売れると思って作った服が、結果ほとんど売れなくて、それが廃棄になってからはじめて分かるというのは、怖すぎますし、リスク管理は大事ですよね。

阿部:

そうですね。アパレルでは在庫を持ちすぎて黒字倒産、ということがままあるので、いかに早く在庫のリスクを把握するかということが大事なのです。薬局業界も「在庫を持つ」という面では同じビジネスなんですが、結構違いがあることに驚いています。

髙山:

どんな違いですか?

阿部:

やはり在庫の考え方のところですね。薬局さんの場合だと、在庫評価という考え方は一般的ではないと思うので、期限が切れてはじめて損が判明することが多いんだな、と驚きました。

髙山:

アパレルの在庫の考え方を薬局に当てはめてみるとしたら、どんなことが考えられますかね?

阿部:

はい。ちょっと複雑な話になるのですが、数式で表してみました。

※オンデマンド配信動画では「損切りルール案」を詳しく説明しております。

テーマ(3)新薬価発表。「注目の薬」と「取りたいアクション」

髙山:

これまで話してきました二つのテーマ、すなわち(1)売るべきか、持つべきか、(2)売るならどんな損切りルールがあかについては、「来局可能性」がポイントのひとつでした。

ここからは、3月に告示されたばかりの薬価改定について、具体的な薬品名と共に管理薬剤師の福本さんが解説します。

福本:

はい。おまかせください。薬価改定では上がった薬が注目されがちですが、3月のこの時期なので、下がった薬をしっかりチェックしていきましょう。

みなさんの薬局で不動在庫で、しかも残り期限が少なくなっている薬は、おそらく2、3年前ごろに卸さんから仕入れたものだと思うんですよね。となると、その薬は仕入れ以降、今回を含めて、薬価改定を2回とか3回経験しているのです。

阿部:

たしかに。

福本:

仮に3年前に仕入れた薬が、当時の薬価が100円だとすると、もしかすると毎年の薬価改定で5円ずつ100円、95円、90円、85円といった具合に下がっているかもしれません。当時13%引きで仕入をしていたとしたら、87円で仕入れていることになりますが、それが3年後に薬価が85円になっている。ということは、原価割れで販売するということになります。


髙山:

最近は、毎年薬価改定になっていますからね。

福本:

ということで、今回は2020年4月からの3年間の薬価変遷をまとめ、3年前との増減率ランキングと、去年仕入れて不動になっている薬で注目すべきものをピックアップしてご紹介します。


セミナー詳細(無料のオンデマンド配信動画)、新旧薬価比較表の無料ダウンロードのご案内

セミナーのオンデマンド配信動画では、薬価の増減率ランキングの他、参加者への質問タイムの様子も期間限定で公開しております。以下より無料でご覧いただけます。

また、令和5年の新旧薬価比較表を以下の記事から無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください。※セミナーでは直近3年間の薬価変動を元に”ランキング形式で注目すべき薬を紹介”しています。

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